「土曜はナニする?!」
ってテレビを見ていて、読んでみようと思った一冊。
南海キャンディーズ 山里(山ちゃん)のお笑い芸人の歴史が書かれています。
今でこそ
「山ちゃん」
などと呼ばれていますが、元相方への仕打ちを知るとあんまりそんなかわいい呼び名では呼びたくないなと感じます。
ただ、お笑いに掛ける情熱や努力量はハンパないですね。
尊敬します。
この本で学んだこと、感じたことは下記3つでした。
- 怒りや辛い体験は前に進む力に変えられる
- 山里氏の歴代相方への仕打ちがあまりに酷い
- 絶妙なツッコミは凄まじい努力の賜物
復讐という名のガソリン
山里氏はかなり辛い目に遭われていたようで、
吉本の社員に不当に低い扱いを受けたり
目の前でサイン色紙を破られたり
出演者からあからさまに軽んじた扱いを受けたり
と、なかなかに酷い扱いです。
山里氏はこれらの辛い体験や怒りを
復讐という名のガソリン
と名付けて、自身のエネルギーに変えていったようです。
そのエネルギーで辛いことにも耐えられたということで、
凄まじいエネルギーだなぁと思いました。
実際に山里氏が手描きで書いたノートやその文面が掲載されていたのですが、怨念が凄まじかったです。
たくさんの芸人さんがいる席で僕に
「お前だけは芸人と思ってないから」と言ってきた
大物作家を許さない。
どんなに遠回りになってもいいからそいつの仕事はしない。
それが向こうのダメージになるように
それ以外の人たちのために全力で頑張る。
一番印象深かったのはこれですかね。
他の人へ貢献することで対象者への復讐とする、って辺りが闇深いです。
ただ、ネガティブな体験や感情を、ガソリンとして自身が前に進むための力に変換するってのはとても見習うべきことかと思いました。
ただ、歴代の相方への仕打ちは読んでいて酷いなーと思いました。
富男くんという元相方は最後は自転車を投げるほど暴れたらしいのですが、
警官はそれを見ても止めなかったそうです。
なぜなら連日、富男くんに対する山里氏の扱いが酷かったので、
いつかそうなると予想していたからだそうです。
しずちゃんが旅行に行くときも女芸人のDVDを手渡し、
勉強しておくように言っていたらしいです。
荷物にもなるし、旅行楽しめないじゃん(="=)
ただこれも、芸人としての努力の現れと言えるのかもしれません。
実際恨みつらみだけでなく、ネタもかなりノートに書き込んでいたようです。
やり方はともかく、笑いにかける努力量は相当なものだったのだなと感じました。
南海キャンディーズを初めてみたのはM-1で、その時はめっちゃ笑いましたが、凄まじい努力に裏付けられたものだったのですね。
自分は陰湿な人間だと思っている人におすすめ
「自分は陰湿な人間だ」
と思っている人におすすめかなと思います。
私もけっこう陰湿で恨み深い人間だと思っていましたが、山里氏にはちょっと勝てないなと思います。
ネガティブな体験や感情はガソリンに変えることができるっていうのも、陰湿な人間にとっては希望になるかなと思いました。