「は、FIRE?あれは独身の人向けの話でしょ?家族持ちの私には関係無いし」
「リタイアできてもしょぼい生活とかしたくなぁ」
「早くリタイアしても、ヒマを持て余してたら楽しくなさそう( ´_ゝ`)」
全部、私がFIREという言葉に感じていた印象です。
あんまりポジティブなイメージを持っていなかったんですね。
しかし今回、
子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり: GAFA部長が教える、40歳まで役職なし/手取り25万円だった僕が夫婦で取り組んだ資産形成の考え方 を読んでそんなネガティブなイメージが、かなり変わりました。
この本は筆者の寺澤さんが日系企業からGAFAへ転職し、1億円貯めてFIREするまでの経緯を一冊の本にまとめたものです。
FIRE本といえば独身だったり、夫婦だけだったりのものが多いのですが、これだけがっつり家庭をもった人が著者というのは珍しいと思います。
また、資産を一億円積み上げるまでのノウハウが惜しみなく掲載されています。
驚くべきは、筆者の資産の内訳がしっかり掲載されている点です。
「こんなの、見せてもらってもいいの?!」
と思ってしまうのですが、しっかり数字が記載されているのでノウハウに説得力が出ています。
語りかけるような口調でサクサク読めるのも大きな特徴かと思います。
FIREなんて自分には無縁、家族持ちの自分には望むだけ無駄、と思っている方は是非読んでいただきたいです。
以下、印象に残った点を2点シェアします。
「RE」は「Restart」「Rebirth」の「RE」!
「FIRE」の「Early Retire」(早期退職)ってのが気に入らなかったんですよね。
早く退職して、幸せになるイメージが持てなかった。
そんなもやもやを、この本は見事に言語化してくれていて、それが嬉しかったです。
勘違いしないでほしいのですが、「生きていくために、好きでもない仕事をする」の対義語は、「働かずに生きていく」ではなくて、「好きなことで収入を得て生きていく」なのです。
別の言い方をすると、FIREのREは「朝から晩まで拘束されている会社員人生から抜け出して、いつ何をしてお金を稼いでもいい自由人になろう」ということです。FIREの本質は、「会社に所属しないとお金を得ることができない」という固定観念から脱却、意識の変革なのだと感じます。
ここを読んで、私のFIREのイメージがかなりポジティブなものに変わりました。
夫婦のすり合わせが大事
この本で最も感銘を受けたのが、夫婦でのお金の向き合い方について書かれた章です。
うちは典型的な「一方が生活費を渡すパターン」でして、夫婦のお金の使い方に不信感があり、それが原因でケンカになることもしばしばでした。
寺澤家のケースを読むと、支出の項目、それぞれのお金の使い方について、お互いの考えを尊重しつつ、時間をかけてすり合わせていった事が感じられました。
「もっと早く気づきたかった・・・orz」
という思いはありますが、
「気づきに遅すぎるということはない」
というのが私の座右の銘です。
今からでも、少しずつやっていこうと思います。
1億円は貯められないかも知れない、しかし得られるものがある一冊
本を読んでもらえばわかると思いますが、やはり筆者がGAFAへ転職してから、資産の伸び率が上がっており、資産1億円に大きく貢献しているのは間違いないと思います。
ただ、GAFAへ転職する前にも、既にその半分くらいまで資産を形成されています。
資産をしっかり作るには夫婦でベクトルを合わせること、そして目標を決めて収入と支出をしっかりと見える化していくことが不可欠だと感じました。
本当に多くのノウハウが詰め込まれていますので、1つでも多くマネして、自由な人生に近づけていければなと思います。
将来に夢と希望を持てる一冊です。
語りかけるような口調でサクサク読めるので、オススメです!