「うーん、頑張ってるのにイマイチ成果が出ない・・・」
「手取り足取り指導も、スケールしないし消耗しちゃうよね・・・」
「そもそも、リーダーって部下の人数に比例して消耗しちゃうんじゃね?」
と、リーダーという役割に長らく絶望していた私が、
ちょーっとだけ、光明を見出したのが今回ご紹介する
リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
です。
「このやり方なら、消耗せずにやれるかも・・・?」
と思えました。
ざっくりこの本の趣旨を言ってしまうと
「リーダーは5つのポイントを押さえれば、後はスルーしていい」
という内容です。
5つだけでいいんですよ。楽っぽくないですか?!
「リーダーって、無限にやることあるよね、死ぬよね。」
とか思っていた私にとっては嬉しくなる内容でした。
以下、その5つのポイントを、私なりにまとめてみました。
ポイント1「ルール」
「会議3分前には会議室に集まる」
といった言語化されたルールを作る。
(暗黙知に頼らない。)
そしてそのルールは、誰でも守れるものにする。
なので、仕事の速度とかはルールにはできない(はず)
「自由研究」に代表されるように、ルールが無い状態はかえって不自由。
ある程度ルールがあった方が人はやりやすい。
ルールに対する部下の意見はあくまで「情報」として受けとり、
情報に対する判断はリーダーが決める。
部下に迎合しないのがポイント。
ポイント2「位置」
上司と部下、という立ち位置からコミュニケーションする。
指示は
「1日で3軒の得意先を回ってください」
のような言い切るような言い方をする。
そして、
「それについて、できたかどうか、17時までに報告してください。」
と事前に決めておく。
できなかったとの報告には
「未達ですね。次からどうしますか?」
と、淡々と事実を指摘する。
できた場合にも、
「達成ですね。お疲れ様でした。」
と、こちらも淡々とやる。
過度に褒めないのがポイント。
(個人的に、これはつらい。褒めたい・・・)
ポイント3「利益」
「マンモスの肉」のような、組織の利益を以て人を動かす。
なんだかんだ言っても人は「利益」で動く。
自身が数年後に成長出来ると感じさせてくれるリーダーには、人がついてくる。
程良い緊張感、
適度な負荷、
健全な競走、
のある場を用意していく。
言い訳はスルーして
「次はどうしますか?」
のような、具体的な行動を促す質問をする。
ポイント4「結果」
結果だけで評価する。
アピール残業とかを評価しない。
上手くいかない時は、期間を短くする。
「1ヶ月で1案件のワークフローを作る」
であれば、
「1週間で30%完成」
で、結果を報告してもらう。
新人とかなら1日ごとでもOK。
ポイント5「成長」
常にやや上の目標を提示して「不足」を認識させて、部下に成長してもらう。
高めの目標には反発されがちだが、まずは一度行動させてみる。
人は経験からしか学ばない。
そしてその責任については「リーダーの責任」と言い切る。
その他感想
やらなくていい事を明示してくれている
「やらなくていい事」を提示してくれているのが助かるなぁと思いました。
やらなくて良い事の例は、成長を諦めた人が辞めていくのを引き止める努力は必要無い、等です。
なんか、リーダーって無限にやることあるイメージがあるんですよね。
そんな私にとっては救いとなる内容でした。
上がった感情は、必ず下がるようにできてる
これ、超共感です。
コンサートに行った次の日とか、
めっちゃ楽しく人と過ごした次の日とか、
めっっっちゃテンション落ちるんですよね。
でもプロジェクトのキックオフとかは欲しいなと思います。
サッカーのキックオフのような、静かなキックオフ。
会場や相手チーム、チームメイトを一望する感じ。
仕事だと、プロジェクトのスコープとか、利害関係者とか、
一緒に仕事をする他部署の人間とか。
ここを見渡すのと見渡さないのでは、全然違う気がします。
「部下に稼ぐ力を身につけさせてあげる」という概念。
いつまでも一緒に居られるわけではない。
別れのときに備えて、部下に稼ぐ力を身に着けさせてあげる、
と考えると、行動や言動が最適化されそうな気がします。
「自分が与えられた位置でどういう成果を上げられるか」だけを考えろ
という一文も響きました。
私が今の位置で、どのような成果を上げることができるのか?
考えてみたいと思います。
在るべきリーダー像に迷いのある方にぜひ読んでみて欲しい
ここまで書いてきましたが、正直 全面的に賛同しているわけではありません。
- 1 on 1 は明らかに間違い
- 対等なコミュニケーションなど無駄
- 飲みニケーションは無駄
等の主張は、いまだに抵抗があります。
しかし、今までの自分の経験と照らし合わせて納得させられる部分も多いのです。
私は来月から、とても小さい分野ではありますがリーダーになる見込みです。
「リーダー」がアレルギーとも言えるほど嫌な私なのですが、
今回の本の内容を試してみようと思います。