昔、と言っても数年前のお話ですが、私は毎週、日曜の夜中にファミレスに行ってました。
夜の11時に自転車で出掛けて、夜中の3時まで営業しているガストに行っていたこともありました。
なぜそんな事をしていたかというと、月曜から始まる仕事に備えて、業務整理をしていたのです。
紙とペンを持って出掛けて、ファミレスで
どんな業務があるのか
どんな順番でこなそうか
どんな問題があるのか、解決法は?
などと書き出していたのです。
当時は常時、仕事に追われていて、日曜もお昼を過ぎるとソワソワして休んだ気がしませんでした。
そして眠れないので夜中に出掛けて、仕事を少しでもスムーズに進めよう、
とか思っていたのだと思います。
今考えると異常ですし、なぜそんな事をしていたのか、理解できません。
というのも、ファミレスに行っても大して月曜の業務に貢献しなかったのです。
当時の自分を振り返ると、とてもかわいそうだなと思います。
仕事で追い詰められていて、
土日も休むことができず、
土日は家族を優先せねばと思い、
土日が終わった日曜の晩から月曜の仕事のためにファミレスに行く。
うん、かわいそうです。
これは私が異動する前の話なのですが、2年以上経った今も、当時どうすればよかったのかという答えが出てきません。
タイムマシーンがあっても、当時の自分を救ってあげられないのです。
やはり環境が絶望的で、あの場を去るしか無かったのかなぁと思います。
一つだけ救いなのは、私が当時の気持ちをほぼ思い出せなくなっているということです。
思い出せなくなっているということは、私が今、当時の状況や心境から大きく離れた場所にいる、ということです。
もう二度と戻りたくない過去ですね。
この漫画に出てくる天才パティシエはゲイなのですが高校時代、主人公の男性にこっぴどく振られます。
この2人は10年以上の時を経て再会するのですが、振られたパティシエの方はその事をしばらく思い出せずにいました。
というのもパティシエの彼は当時振られた後、半ばヤケになって新宿へ赴き、それがきっかけとなり魔性のゲイの道を突っ走る事になったのです。
要は、今は幸せになったので当時こっぴどく振られた辛い体験を忘れることができていたということなのですね。
こうやって健全に忘れられるというのは、ものすごく幸せな事だと思います。
つらい過去を忘れられない、という経験を持つ方は共感頂けるかなと思います。